沖縄コロナゼロでも…医療者は予防継続を訴え 海外では拡大、冬場流行に警戒


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 新型コロナウイルスの新規感染者がゼロとなったが、県内の医療関係者は警戒を解いていない。

 県の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議で座長を務める藤田次郎琉球大大学院教授は「手放しで喜べることではない。欧米や韓国など、ワクチンを打った国でも感染が広がっている状況を見る限り、まだ安心できない」と指摘した。

 藤田教授は「コロナはもともと冬場に流行すると言われている。年末年始の人が動く時期に重なると(減少傾向から)転調するかもしれない」と警戒した。

 県医師会の安里哲好会長は「第5波はとても大きな波で、多くの方が生死をさまようことになった。医療が逼迫(ひっぱく)したが、県立、大学、民間の各医療機関が協力し、総力を挙げてなんとか乗り越えられた」と振り返った。

 安里会長は、新規感染者がゼロになったことについて「減った要因は分からないこともあるが、ベースにあるのはワクチン接種だと思う。行政や地区医師会、県民の協力のおかげだ」と感謝した。「第6波を低く抑えるため、引き続きマスク着用や手洗い、3密を避けるなど基本的な感染予防をお願いしたい」と協力を求めた。

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