大工経験ないけど…1人でコツコツ家造り 沖縄で家を建てる夢、現実に


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年内完成予定の家を1人で造っている榎本広枝さん=10月24日、今帰仁村謝名区

 【今帰仁】今帰仁村謝名区で、女性が1人で大工道具などを使いこなし家造りに奮闘中だ。珍しいと地域で話題となっている。

 群馬県出身の榎本広枝さん(49)は沖縄の景観や食べ物などに惚れ込み12年前に移住を決意した。夫と中・高の息子2人の4人家族。大工などの経験は全くないが、浄化槽設置、電気配線など専門知識を要するもの以外はほとんど1人でコツコツと家造りに励んでいる。2019年12月に基礎工事が始まり、現在は床張りや壁をしっくいで塗るなどの内装を手掛けている。

 若い頃にオーストラリア、ニュージーランドなど17カ国を渡り歩いた。その中で、タイ料理の魅力にはまり、今ではキッチンカーでタイ料理などを出している。その車の内装とキッチン設備も全て1人で作った。「物作りが好き。人に頼むとお金がかかるから自分でやっているだけだよ」と笑顔で話す。

手作り中のアジア料理店の内装の説明をする榎本さん

 「沖縄で必ず家を建てる」という夢を持って取り組んできた自宅は、今年中に完成の予定。併設するアジア料理店のオープンは1年後を予定している。

 ほぼ1人で手掛けている自宅兼店舗のオープンを村民らは楽しみにしている。
  (新城孝博通信員)


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