沖縄コロナ週1000人超の予測も 感染者の半数が20代、97%がオミクロン株


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 沖縄県内で新型コロナウイルス感染者が前週比で倍以上のペースで急増している。県疫学統計・解析委員会は4日、3日からの1週間の新規感染者数が518~1042人になると予測した。現時点で重症治療を受ける人はいないが、玉城デニー知事は重症化リスクの高い高齢者らが感染すれば「さらなる医療の逼迫(ひっぱく)をきたす恐れもある」と警戒を強める。

 4日の新規感染者225人のうち、20代が103人に上った。委員会報告は感染の主体は「20代を中心とした若者」と指摘。「全県的に急速な感染拡大が始まっている」と警鐘を鳴らした。
 

 昨年も成人式後の宴会などで感染が広がり「第3波」につながった経緯がある。このため「大人数での宴会を控えるか、参加者全員が直前に抗原検査キットで陰性を確認する」などの感染予防策の徹底を求めた。

 県によると、新規感染者のうちオミクロン株の占める割合は昨年12月30日時点で97%に達し、5日前の26日の15%から急増した。同17日に米軍キャンプ・ハンセン従業員から感染者が確認されてから半月もたたず、新変異株への置き換えが進んだことになる。

 1日までにオミクロン株への感染が確認された50人のうち、無症状者は4%にとどまった。37.5度以上の発熱が72%、せきが58%、全身倦怠感50%、呼吸困難6%などの症状があった。

 国の予測ツールによると、このまま感染が進めば3週間後には940床の病床確保が必要になる見通しだ。一般医療に影響を与えない範囲で県内で確保できるとした648床を大幅に上回る。

(知念征尚)

 


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