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言霊の力を信じて 沖縄通訳案内士会会長・マーシュゆかり<仕事の余白>


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マーシュゆかり氏

 言葉の力はすごいと思う。職業柄、言葉の伝わり方や伝え方に興味がある。学生時代、異文化を想像しながら英語の歌をたくさん聴いた。心躍る洋楽の世界観に出会えると、英語学習のモチベーションになった。最近は日本語の美しさが心にストレートに入ってくる邦楽を好んで聞いている。店主の魂がこもったSNSを目にするとその店に行ってみたくなる。

 日本語の奥深さを気づかせてくれる俳句コーナーで人気のテレビ番組は欠かさない。五七五で伝える情景と情感、余韻を感じる季語の数々は、英語の言葉選びにも役立っている。番組中ズバッと添削する俳人に感嘆するばかり。今年は初心者向け歳時記を手にしてみるつもりだ。

 良い音楽を聴いて涙を流すのは、私にとって効果絶大なデトックス方法だ。心に刺さる歌詞と、上を向いてつい早歩きしたくなるメロディーは、弱った心に染みてくる。東日本大震災の復興応援ソングとしてヒットしたEXILEの「Rising Sun」は、「陽はまたのぼってゆく。夜明けはそばに来てる」と謳い、私の地元読谷のキロロが発表した「Let’s Go Together」は、「未来へ向かってDon’t forget your smile きっと大丈夫 あきらめないどんな時も」と謳っている。インバウンド復興の道筋が見えないまま新年を迎えたが、仲間の通訳ガイドやインバウンド関連の皆さん、言霊の力を信じ「きっと大丈夫」と唱え、笑顔で頑張っていきましょう。