入試要員確保に不安 県内大学、感染対策に奔走


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共通テストを前に、消毒液やマスク、ウェットティッシュなどの準備を進める沖縄大学の職員=6日、同大学

 15、16日の大学入学共通テストまで残り1週間を切った。試験会場となる各大学は準備を進めるが、急激に感染者が増加している新型コロナウイルス感染症を前に、「運営に必要な教職員を確保できるのか」と不安を募らせている。

 「祈るような気持ちだ」。試験会場の一つ、沖縄大学では6日、試験当日に向けて運営の最終調整が進められていた。運営のかじ取りをする入試広報室の室長、照屋洋子さんは時折頭を抱えながら不安を吐露した。

 同大学では、試験当日に体調不良を訴えた人が利用できる部屋を通常より倍以上増やし、監督者など必要人員も余裕を持って確保している。準備は万全に整えているが、連日の新規感染者数の多さを前に、職員は不安を払拭(ふっしょく)できない。

 「入試直前にこれほどまでに感染者が急増するなんて。受験生や家族、試験会場の運営者が抱える不安やリスクは、他県よりも大きいのではないか」。照屋さんは厳しい表情を浮かべる。

 「見えない影に襲われている気分だ。考えられる対策は全て打っているが、頭が痛い」。照屋さんも他の職員も疲れた表情で黙々と作業を進めた。(嘉数陽、写真も)


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