
新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」の県内の陽性者のうち、ワクチン接種後に感染する「ブレークスルー感染」が6割に上ることが、8日までに県の調査で分かった。
県によると昨年12月1日から1月1日までにオミクロン株の陽性者50人(10歳未満から80代まで、男性24人、女性26人)を保健所が調査した結果、50人中33人(66%)が2回接種済み、3人(6%)が1回接種済み、14人(28%)が未接種者だった。
陽性者のうち、症状があったのは48人で、無症状は2人のみ。症状別では発熱(37・5度以上)が36人と最多で、せきが29人、全身けん怠感が25人、咽頭痛が22人と続く。
県内では新規感染者が爆発的に増加しているが重症者は出ていない。オミクロン株はこれまでの変異株に比べて感染力が高い一方で、「弱毒化」したと言われる。しかし、県立中部病院感染症内科の横山周平医師によると、軽症と分類されても高熱が続き、睡眠障害などの後遺症が起きる事例もあるという。
横山医師は「軽症とされる方であっても、40度の熱が数日続く。少し風邪をひいたという程度ではない」と指摘。また「後遺症により長引く症状で苦しんでいる人もたくさんいる。コロナにかからないための対策を最大限に考えてほしい」と、感染対策を徹底するよう呼び掛けた。
(嘉陽拓也)
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