沖縄コロナ1829人最多更新、自宅療養は8000人超に 福祉施設66カ所で感染確認(1月16日朝)


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新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)

 沖縄県は15日、新たに1829人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。新規感染者数とともに、自宅療養者8090人、療養中患者合計12540人も、それぞれ最多を更新した。感染は幅広い年代に広がっており、同日に県庁であった新型コロナウイルス感染症対策専門家会議では、高齢者施設など66カ所で職員や利用者の感染が発生し、入院できずに施設内で療養している患者が74人いることが報告された。

 出席した委員からは「感染増加が続けば施設への医療介入もできなくなる」と危惧する声が上がった。

 感染者の急増で医療提供体制の逼迫(ひっぱく)度合いも増している。同会議では、一般病院や精神科病院など計51カ所で職員が感染もしくは濃厚接触者となっている現状や、医師や看護師の欠勤者は21重点医療機関を含む90病院で計1171人に上ることも報告された。

 新変異株「オミクロン株」が流行した第6波以後、重症者はゼロが続いているが、医療現場では救急部門や一般診療の制限だけでなく、基礎疾患のある高齢者の入院が増えつつあることから、一部の委員は「医療現場は緊急事態だ」と危機感を募らせている。

 15日の病床使用率(国基準)は53・2%となり、警戒レベル判断指標の感染まん延期(レベル3)となった。直近1週間の人口10万人当たりの新規陽性者は671・53人で、全国ワーストを維持。米軍関係者の感染は282人だった。


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