濃厚接触者もっといる…沖縄コロナ1817人、暮らし混乱 保育や介護は業務縮小も 


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外部との接触を制限し、感染対策を徹底する介護老人保健施設=西原町(提供)

 県内の新型コロナウイルスの新規感染者は最多の更新が止まらず、13日は1817人となった。陽性者をさらに上回る濃厚接触者が背後にいることが考えられ、消防士や保育士、介護士など社会基盤を支えるエッセンシャルワーカーが出勤できない状況が出始めている。業務を縮小せざるを得ない高齢者施設もあり、少ない人員の中、綱渡り状態で業務に当たっている。

西原の介護施設では家族面会もできず

 西原町の介護老人保健施設では6日ごろから職員の中から感染者2人、濃厚接触者4人が出たため、介護サービスを縮小しながらぎりぎりの人員で業務を継続している。提携する医療機関からは、入所者の急変時の入院受け入れは厳しいと連絡が来ており、入所者の体調管理にも神経をすり減らす。

 同施設では職員の感染判明後、感染対策委員会を開くとともに抗原検査で残りの職員全員の陰性を確認した。入所者の入浴回数を減らすなど業務を縮小した。入退所やショートステイを停止するとともに、家族やケアマネジャーとの話し合いを制限するなど、外部との接触を止めている。

 慢性的な人材不足が続く介護業界だが、流行拡大により県や看護協会から逼迫(ひっぱく)する他の施設への応援要請がたびたびくるという。

 同施設も同様に余裕がなく、職員約50人中6人が欠勤する中、入所者85人のケアにあたる。施設の入所課長は「うちもぎりぎりの状態。職員も感染対策を徹底してきたが、影響はこれまでの流行以上です」と話す。重要な人材だった外国人実習生も、渡航制限などで必要人員を確保できない状況が続く。

 これまで入所者が感染すれば周辺病院と入院などの交渉をしてきたが、医療従事者の欠勤などで病床確保が難しいため、施設内療養も想定している。課長は「施設内には医師や看護師もいるが治療できる体制は弱い。入所者の体調管理と感染対策を徹底するしかない」と語った。

(嘉陽拓也)
 


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