学校PCRは濃厚接触者に限定 沖縄県教委が対応変更


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新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)

 沖縄県は12日、新たに10歳未満から90代以上の1644人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。8日の1759人に続く過去2番目の多さで、県内の累計感染者は6万628人となった。感染急拡大を受けて保健所などでの検査業務が逼迫(ひっぱく)していることから県教育委員会は12日、当面の間、高校など県立学校で新型コロナの感染が確認された場合の対応を変更すると発表し、適用した。濃厚接触者にはこれまで通りPCR検査を実施するが、接触者は検査しないなど対応が変わる。

【ひと目で分かる】沖縄のコロナ感染状況

 対応変更は学校運営を続け、学びを保障することが狙い。11日に各学校に通知し、公立小・中校を所管する市町村教育委員会には県教委の対応に準じるよう求めた。

 学校で感染が確認された場合、接触者となった生徒は最終接触日の翌日から5日間出席停止措置となる。5日経過後、発熱などの症状の有無で措置の解除を判断する。教職員が接触者となった場合は出勤せず、最終接触日から72時間以内に発熱などの症状がないことや、検査結果が陰性で症状がないことを目安に判断する。

 濃厚接触者はこれまで通り、最終接触日の翌日から2週間の出席停止措置となる。濃厚接触者に当てはまる場合について県教委は(1)感染者と同居、または長時間の接触があった(2)適切な感染防護なしに感染者を介護していた(3)感染者の飛沫(ひまつ)に触れた可能性が高い(4)目安として1メートル以内で必要な感染予防策なしで感染者と15分以上の接触(会話など)があった―を挙げている。接触者はこの4点に当てはまらないが、感染可能期間の感染者に接触があった人としている。

 これまでは接触者にもPCR検査を実施し、陰性の場合は2~3日で学校への登校を再開させてきた。感染急拡大で保健所の業務が滞り、検査結果判明までの自宅待機が長引く傾向が出ていたため、今回の変更に至った。
 (名嘉一心、嘉陽拓也)


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