14歳が防災士合格「家族や地域のために」 沖縄最年少、被災地見て一念発起


社会
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県内最年少で防災士試験に合格した宮城湊さん(左)と父親の清人さん

 【宜野座】宜野座村松田区に住む宜野座中学校2年生の宮城湊さん(14)がこのほど、日本防災士機構が定める試験に合格し、見事に防災士として認証された。14歳での防災士登録は県内で最年少となる。

 父の活動に奮起

 被災地の様子をニュースなどで見て、自分に何かできることはないかと思っていたという湊さんは、防災士で、県災害派遣福祉チーム員(DWATおきなわ)として県内の福祉施設支援をしている父の清人さんに誘われて受講を決意した。

 事前レポートや講義は専門的でとても難しかったと言うものの「自然災害や避難所についてなど興味深い内容が多く、楽しく取り組めた。試験は緊張したが、前日の夜から父と対策を重ねたおかげで無事に合格することができた」と振り返った。

 父の清人さんは、福祉の専門職として幅広く活動している。熊本地震の際には災害ボランティアセンターの運営応援に当たった。民間の福祉専門職で構成するDWATおきなわのチーム員として、新型コロナウイルスのクラスターが起きた施設の対策本部の運営にも加わっている。

 湊さんは「これからは防災士としての自覚を持ち、災害が起こった時は自分と家族を守り、住んでいる宜野座村のためにもお手伝いしていこうと思います」と、真摯(しんし)に思いを語った。

 父親譲りの正義感に溢れる湊さんの成長が楽しみであり、親子ともどもの社会への貢献に期待が高まる。
 (池邉賢児通信員)


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