夜間に物資つり下げ、パラシュートでタンクトレーラー投下…米海兵隊、沖縄各地で演習 1月下旬


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パラシュートで投下されるタンクトレーラー=1月27日、伊江村(米軍提供)

 米海兵隊は3日、新たな作戦構想「前方遠征基地作戦(EABO)」に関連する演習を、1月23~28日に県内各地で実施したと発表した。キャンプ・ハンセン(金武町や宜野座村)では夜間に物資のつり下げ訓練をし、伊江島補助飛行場(伊江村)ではパラシュートでタンクトレーラーを投下したり、兵士が降下したりした。

 EABOは中国を念頭に、離島などに攻撃や給油の拠点を設けて戦う構想。米軍はEABOの訓練場所として沖縄を重視しており、基地負担増加が問題となっている。

 今回の訓練は、新設された第3上陸支援大隊を中心に、米海軍や空軍も参加し、ともに上陸作戦や臨時の給油拠点設置、給油訓練をした。

「物資をつり下げるMV22オスプレイ=4日、キャンプ・ハンセン(米軍提供)

 伊江島では、兵士が離島の偵察を想定して航空機から降下。給油装置も落下させ、衛星利用測位システム(GPS)を使って落下予定地に導く訓練もしていた。臨時拠点で航空機に給油した。

 キャンプ・シュワブ(名護市など)では、砂浜から森を抜けて基地内の道路につながる通り道(幅6メートル、長さ125メートル)を造成した。

 訓練期間中、米軍那覇港湾施設(那覇軍港)に置かれた指揮所では分散した部隊と連絡を取りながら、米軍の作戦を把握できないよう相手の通信状況を乱す作戦を続けた。北部訓練場(東村など)も使用した。
 (明真南斗)


 

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