22日は猫の日。那覇市松尾の歩道を歩く男性(72)が握るリードの先にいるのは犬ではなく猫。つながれるのを嫌がらず、飼い主の少し前をさっそうと歩く雄猫のアムロの愛くるしい姿は、周囲の目を引きつける。男性は「せがまれると、連れて行かずにはいられない。外は危ないから、リードを付けている」と目を細める。
現在8歳で、人間の年齢なら48歳ぐらい。散歩は1日4、5回。タイミングは「アムロの気分次第」。室内で飼われているが、散歩に行きたくなると、男性の近くに座りじっと見つめたり、玄関前で鳴いたりする。体重6キロのがっちりとした体形で、性格は人懐っこい。しかし、見慣れない犬に出くわすとしっぽを膨らませて、警戒を怠らない。
「猫の散歩なんて珍しいから、店の前を通るとついつい見ちゃう」。散歩コースにある「島袋たたみ店」の島袋圭太さん(51)はアムロの姿が見えないと心配になるという。「リードを嫌がる猫も多いが、いつも楽しそうに散歩しているのでほほえましい」と頰を緩ませた。
男性は「これからもアムロが望む限り散歩は続けたい」と話し、いたわるように頭をなでた。
(友寄開)