有料

オレンジレンジ「迷いもあった」「進行形の沖縄を」 新作「Melody」舞台裏を語る


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
新曲に込めた沖縄への思いを語る「ORANGE RANGE」のHIROKIさん(右)とRYOさん=2月24日、神奈川県川崎市のタワーレコード川崎店

 【神奈川】沖縄市出身のバンド「ORANGE RANGE(オレンジレンジ)」が2月24日、EPアルバム「OKNW.ep(オキナワイーピー)」のリリースを記念したトークイベントを川崎市のタワーレコード川崎店で行った。収録された新作3曲は沖縄をテーマにそれぞれ制作された。メンバーのHIROKIさんとRYOさんが、曲に込めた故郷、沖縄への思いを語った。

 収録曲は、NHK沖縄放送局の「復帰50年」のテーマソング「Melody」、映画「ミラクルシティコザ」の主題歌「エバーグリーン」、北谷高校の依頼で制作した創作エイサーのイメージソング「フイリソシンカ」の3曲。

 RYOさんは「Melody」について「いまの自分の等身大で書いていいのか、迷いもあった。非常にテーマも大きく、時間もかかったし、何より歌詞、言葉を考えた」と制作秘話を明かした。日本復帰50年を迎える沖縄については「『Melody』を書くときもそうだったが、自分がどう思うか、ということにたどり着いた。それくらい意見がいっぱいある」と話した。

 沖縄から音楽活動をする理由について、HIROKIさんは「そうじゃないと、このバンドは成立しない。沖縄で暮らして音楽を届けるのが、一番、輝ける」と語った。

 イベント後、HIROKIさんは本紙に「(EP)制作をきっかけに、沖縄を見つめ直すことができた。沖縄を誇りに思うことができた」とし、新曲を通して「(復帰)50年だからといって何かが解決しているとか、昔の話ではなく現在進行形で続いている問題もある。そういったものを考えるきっかけになってほしい」と穏やかな口調で話した。
 (問山栄恵、写真も)


【関連ニュース】

▼オレンジレンジYOH、借金取りに耐えた幼少期

▼借金・別居・依存症…亡き父、喉元の骨のように YOHさん(1)

▼オレンジレンジYOHさん、「花」リリースの陰でうつ症状(2)

▼祝!結成20周年!ORANGE RANGEへの愛を語り合う座談会

▼オレンジレンジのYOHが震災と向き合い続ける理由