沖縄、感染再拡大のリスク高まる 若年層で拡大…人口当たりはまん延防止と同水準


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那覇市内(資料写真)

 新型コロナウイルスの新規感染者が1日、千人を超えるなど県内では感染再拡大のリスクが高まっている。糸数公医療技監は「加速度的に増えている段階にはない」とするものの、下げ止まりの要因となっていた10代以下の感染拡大に加え、30代でも増加しているとして、県民に感染対策を呼び掛けている。

 県内の直近1週間の人口10万当たりの新規感染者数も295・94(全国13位)と徐々に増えており、まん延防止等重点措置期間中の2月上旬と同じ水準となっている。

【ひと目で分かる】沖縄のコロナ感染状況 

 県内の入院患者は293人で、病床使用率は46・4%。圏域別では本島46・6%、宮古地域15・2%、八重山地域は90・9%。県は重点措置の再適用について病床使用率60%以上の基準を重視しており、現段階では再適用に関する具体的な議論はないものの八重山の状況を注視しているという。感染などで欠勤する医療従事者は21重点医療機関で計239人、その他の病院116人で計355人だった。

 県は同日、新たに9例のクラスター(感染者集団)を発表した。いずれも1~2月初旬に北部地域や石垣市などで起きており、福祉施設4件、同級生などの会食3件、事業所と保育施設が各1件だった。クラスターは累計529件となった。

 県は2月28日に抗原検査陽性者登録センターを停止したが、感染者が増えてPCR検査体制がひっ迫する状況になれば再稼働すると説明した。 (嘉陽拓也)


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