最後の給食は特産イセエビ! 国頭中の卒業生に 恒例「卒業証書ケーキ」も


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学校給食のイセエビに笑顔を見せる生徒=11日、国頭中学校3年生教室

 【国頭】国頭中学校(新垣博文校長)で11日、3年生にとって中学校生活最後の給食に、約30センチの国頭村特産の高級伊勢海老(カノコイセエビ)の半身、ホワイトソース焼きが登場した。卒業予定の3年生43人が対象。配膳当番から大きなイセエビを受け取ると、生徒らは笑みを浮かべながらおいしそうに食事を堪能した。

 世界自然遺産に登録された国頭村の自然の恩恵は海へと注がれ、貴重な魚や海産物が多く生息する。中でも希少価値の高いイセエビは高値で取引される。イセエビ漁を営む村内の漁業者にとっては、経営の大きな基盤となっている。ただ、消費地は那覇市や名護市などの都市部や恩納村のリゾート地で、村内ではあまり流通していないという。

最後の給食メニューで提供された「伊勢海老(カノコイセエビ)」半身、ホワイトソース焼き

 今回、知花靖村長は「中学校生活最後の給食の機会に、地元の高級食材を食べてもらい、誇りを持って卒業式を迎えてほしい」と考えて、教育委員会へ打診した。国頭村では今後も同様の取り組みを継続したいと考えているという。

 提供されたイセエビは、国頭漁業協同組合(辺土名漁港)で水揚げされた「活エビ」を仮死状態のまま冷凍保存したもので、新鮮な触感を味わうことができる。

 生徒の一人は「身がしまっていてプリプリしていて、味も甘くてナイスでした。地元でとれたイセエビをおいしく食べられたことに感謝します」と満足そうに笑顔で話した。

 宮城尚志教育長は「漁協や給食センターの協力で、こういうおいしいものが日常の生活で食べられることが、地元の良さでもあると思う。イセエビを給食で食べたということに感謝して、大人になったときに思い出してほしい」と話した。

 前日には4年前から実施する、卒業証書をかたどった手作りケーキが、2クラスへ1個ずつ配られた。(新城高仁通信員)

各クラスに配られた卒業証書をかたどった手作りケーキ

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