里親委託の解除、第三者委で検証を 有志が沖縄県の判断に疑問


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会見する里親の(右から)儀保由美子さん、石川栄喜さん、仲根藤江さんら=30日、県庁記者クラブ

 生後2カ月から養育していた児童(5)の里親委託を児童相談所に1月5日付で解除された那覇市の小橋川学さん(56)と久美子さん(56)夫妻が、児童の一時保護の委託先を夫妻にするよう求めている事案を受け、県里親会の有志が30日、那覇市の県庁で記者会見した。メンバーらは「どこでボタンの掛け違いがあったのか、第三者委員会で検証をしてほしい」と求めた。

 会見には10人が参加。儀保由美子さん(69)は、今まで関わった児童相談所の職員らが子どものために頑張っているのを知っているとした上で「なぜ今回はつまずいたのか。玉城デニー知事に真実を明らかにしてほしい」と述べ、第三者による検証を求めた。

 児童は1月4日に夫妻から児相に引き渡された。里親委託は親権者の同意が必要で、実親が委託同意を撤回していた。

 会見では一時保護が続く児童の体調を気遣う声が相次いだ。儀保さんは検証委員会を開く場合でも立ち上げなどに時間がかかると指摘。「子どもの心の安定のために元の里親に戻し、実親に帰すプロセスの話し合いに早くついてほしい」と訴えた。

 県社会福祉審議会の審査部会は22日、「元里親への一時保護委託は難しい」などとするコメントを発表。審査部会へ意見書を提出した石川栄喜さん(57)は「なぜそんな判断になったのか疑問だ」と憤った。「実親に帰すまでに、物を運ぶかのように子どもを移すのはやめてほしい」などと述べ、配慮を求めた。 (前森智香子)


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