沖縄戦「集団自決」撮る、向き合う 写真家の豊里友行さんが書籍を出版


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豊里友行さんの「沖縄にどう向き合うか」に掲載されている、チビチリガマの強制集団死から生還した上原豊子さんの写真(豊里さん提供)

 写真家で俳人の豊里友行さん(45)=沖縄市=が、沖縄戦の「集団自決」(強制集団死)の体験者から聞き取った証言や、辺野古新基地建設反対を訴えて座り込む人々らの写真計100枚余を掲載した書籍「沖縄にどう向き合うか」(新日本出版)を出版した。豊里さんは「戦争は突然ではなく徐々に近づいてくる。戦争にならないためのあらがいを、写真によって続けたい」と語る。

 豊里さんは1995年の米兵による少女乱暴事件に衝撃を受け、写真の道へ。99年ごろからフリーランスで活動している。「復帰後生まれの自分が沖縄にどう向き合うか。カメラマンとして、写真を撮るところから始めた」と話す。

 書籍には読谷村のチビチリガマであった強制集団死で生き残った上原豊子さんら、沖縄戦体験者の写真と証言を掲載している。

「沖縄にどう向き合うか」を出版した豊里友行さん=6日、那覇市の琉球新報社

 戦争体験を継承する取り組みのほか、米軍関係者による事件に抗議する人々、米軍ホワイトビーチに寄港する艦船など多様な場面を撮影した。

 取材時に涙ぐみ、沈黙する戦争体験者もいた。豊里さんは「取材に難しさもあった。聞き取れなかった言葉や写真にできなかった姿も含め、向き合ったことがこれからの自分の糧になると信じている」と話す。

 書籍は128ページ、価格は2640円(税込み)。
 (宮城隆尋)