「もう限界」観光事業者ら悲痛の叫び…コロナ支援求める決起集会


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公平なコロナ支援策を求め声を上げる観光事業者ら=10日、県庁前県民広場

 「観光はリーディング産業ではないのか」「もう限界」。夕日が照りつける県庁前県民広場で、観光事業者の悲痛な叫びが響いた。

 コロナ禍で観光需要が激減したこの2年間で、4割を減車したレンタカー業界。ゴールデンウイーク中は深刻なレンタカー不足が表面化した。県レンタカー協会の白石武博会長は「増車したくても、中小事業者はお金を借りる体力がない。夏も観光客の『足』がない状態が続く。固定費の一部でも補償してほしい」と訴えた。

 政府は訪日外国人の受け入れを6月末にも再開する方向だ。インバウンド向け旅行社「EGL OKINAWA」の小島博子社長は「インバウンド向け事業をしていた多くが今は別の仕事をしている。外国人が来ても誰が受け入れるのか。体制はすぐには整えられない」と指摘した。「沖縄経済に貢献するつもりで頑張ってきたのに、非常時に守られていないと感じている」と憤った。

 沖縄ツーリストの東良和代表は「私たちはわがままを言ってるのではない」と切り出した。観光業界への支援は需要喚起策「GoToトラベル」頼みなのが現状だが、それも1年5カ月にわたって中断されている。「県のGDPの4分の1を占める観光業が2年間苦しんでいる。県経済全体のことを考えても、2年間の損失補填が必要だ」と強調した。
 (玉城江梨子)

 


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