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思考の実現・なりたい自分 坂口智美・建設技術者養成センター代表 <仕事の余白>


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 私が指導する時、とても大切にしていることがある。それは「どんな生き方をしたいのか」だ。楽しく過ごしたい、幸せになりたい、将来不安のない生き方をしたいなど言葉では簡単に言える。しかし、現実はどうだろうか。多くの人は自分の理想と現実のギャップに悩んでいるのが現状である。

 ギャップの原因は、自分以外に意識を向けていることだ。なりたい自分に近づくためには意識を自分に向けることが大切。「本当は何がしたいのか」、自己欲求を見つめる必要がある。

 アメリカの心理学者、アブラハム・マズロー氏によれば、人間の欲求には「生理的」「安全」「社会的」「承認」「自己実現」の5段階があり、これに当てはめてみれば何が不足しているのかが分かる。例えば、仕事の成果を認められたい(承認欲求)なら、スキルを磨く、業務の効率化を図るなど、業績評価アップの行動が結果に繋がり認められると、欲求が満たされモチベーションアップに繋がるのだ。

 これは思考の引き寄せと同じである。思考が実現化した経験は少なからずあるはずだ。ケーキが食べたいと思えばお店で買ってきて食べることができる。努力が必要だが、看護師になりたいなら、看護学校に入り資格を取得したら病院へ就職することができる。この行動は当たり前だと思うだろうが実は思考が実現化したものである。

 全ては自分を信じ主体的に生きることで「自己満足」が得られ、なりたい自分に近づくことができるのだ。