「基地撤去を先導」報道関係者を敵視も 米軍内部資料、PFAS問題の報道巡り


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米軍基地(資料写真)

 米軍基地での有機フッ素化合物(PFAS)汚染の報道に対して在沖米海兵隊の内部資料では、報道関係者を「沖縄からの基地撤去の取り組みを先導」などと表現し、敵視する様子がうかがえる。日本政府に対しても「メディアを使ってこの問題に圧力を掛けている」と批判する姿勢も垣間見える。

 本紙が入手したPFAS汚染についての報道対応を協議する内部記録では、沖縄タイムスや朝日新聞の報道記事が参照されている。PFAS問題の記事について米海兵隊関係者が書いたメールでは「典型的なミスリード」とし、「沖縄防衛局も記事への『抗議』をしたがっている」とコメントしている。

 海兵隊関係者が送付した別のメールではPFAS汚染問題の調査報道を続けるジャーナリストのジョン・ミッチェル氏を名指しし、「われわれ(米軍)が環境を汚染していると主張し、沖縄からの基地撤去の取り組みを先導している」と表現した。
 (塚崎昇平)


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