【ちむどんどん第74話】あの世のお金「ウチカビ」 朝ドラ「ちむどんどん」キーワード集【ネタバレ注意】


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うるま市田場の昭和製紙で製造されるあの世のお金「ウチカビ」=2020年4月

 ちむどんどん第74話では、沖縄戦前後の体験を語り終えた母・比嘉優子(仲間由紀恵)が、暢子(黒島結菜)、賢秀(竜星涼)、良子(川口春奈)、歌子(上白石萌歌)に「亡くなった人たちの分まであんたたちまで幸せになってほしい。幸せになることをあきらめないでちょうだい」と諭します。優子は、亡くなった賢三のことにも触れ「絶対に家族を亡くすような思いをさせないはずだったのに。ごめんね、みんなの大好きなお父ちゃんを守ってあげられなくて」と涙を流しました。暢子たち4きょうだいは「うちたちは絶対に幸せになる」と、優子に感謝します。ウークイの夜、家族の絆をさらに深めた比嘉家一同は、庭でウチカビを燃やすのでした。さて、番組のオープングにも登場する「ウチカビ」とは何でしょう。

 ウチカビは、「あの世のお金」です。沖縄では清明祭やお盆にウチカビを燃やして、あの世にいるご先祖さまへお金を送ります。中国の影響によるもので、同様の風習は台湾や韓国などに見られます。

 沖縄のウチカビは、黄色のわら半紙に、鳩目銭という琉球王国時代に使われていた通貨をモチーフにした模様が用いられています。現在は機械生産ですが、昔は黄色のわら半紙を買ってきて各家庭で道具を使って押していたので模様が家庭によって違っていたようです。たき火のようにたくさん燃やす国もありますが、沖縄では「ちむどんどん」で描かれているようにつつましやかにもやして送金します。


>>【まとめ】ちむどんどんキーワード集

▼ちむどんどんってどんな意味?

▼復帰前の沖縄、映画館と遊園地はなかった?

▼意味深な民俗学者の一言「19年の空襲で…」って?

▼「とうしんどーい!」って何? 沖縄県民には結婚式や旧盆でおなじみの曲

▼「まーさん」と言えば…ピンクと黄色のあのマーク?