新型コロナウイルスに関する相談対応や受診先の医療機関を紹介する、沖縄県のコールセンター「新型コロナ相談窓口」に電話が殺到し、回線がパンクしている。県感染症総務課によると、1日千件程度に対応できるが、7月以降は新規感染者の急増で入電記録が1日1万回を超えた日もあり、多くの相談に対応できない状態だ。
県によると発熱者から受診先を探す問い合わせが多い。県のホームページ(HP)に掲載した発熱外来に対応する医療機関も電話がつながりにくいため、「コールセンターにつながるまで電話をかける人も多く、結果的に入電が殺到する」と担当者は説明する。
入電回数は6月が1日600~700回程度だったが、7月は10倍近くになり、新規感染者数が5千人を超えると1万回を超えたという。
コールセンター業務を受託する業者は約20回線で対応するが、7月以降は感染などで休む従業員も増え始めている。県は予算を増やして人員増を計画するが、流行の波に雇用確保が追い付かないという。
県はHPで時間別入電状況のグラフを掲載し、つながりやすい時間帯に電話することを呼びかけている。 担当者は「感染した際に慌てないよう、事前に検査から受診までの流れや対応する病院などを県のホームページなどで把握しておいてほしい」と求めた。 (嘉陽拓也)
【関連記事】
▼「人が集まる場所で一気に広がる」 沖縄コロナ、医療関係者が抱く危機感
▼なぜ沖縄は感染レベルが高いのか 厚労省アドバイザリーボード脇田氏の見解
▼「日本で最も感染がコントロールできていない」「危機感が見えない」県に専門家が苦言