コロナ最多5622人 受け入れ先なく男性死亡
県内の新型コロナウイルスの新規感染者が26日に5622人と最多を更新する中、患者の入院を調整するために一時的に受け入れる、県の入院待機ステーションが満床状態となっている。重点医療機関のコロナ専用病床使用率が85・3%と、入院調整が困難なことが要因。高齢者施設から入院先が見つからず、入院待機ステーションに入所していた90代男性が、18日に亡くなった。
県感染症医療確保課などによると、入院待機ステーションは病床100床を想定しているが、医師や看護師が不足しているため、実際の運用は31床にとどまる。入所者は高齢者施設や在宅で療養していた高齢者が多いが、他にも外傷を伴う若者や脱水が続く子供らもいる。
入院待機ステーションは臨時の医療施設扱いだが、入所期間も長引いており、稼働率も停滞しつつある。県感染症総務課の城間敦課長によると「夜間に入院先を探すのは特に厳しくなっている中、昼間も一時的に満床になり、新規受け入れが困難になっている」と説明した。
県対策本部で入院調整を担う医療コーディネーター、佐々木秀章医師(沖縄赤十字病院)によると、医療機関の医師や看護師が千人以上欠勤した影響で「病院も待機ステーションも入退院調整が機能しておらず、どちらもどん詰まりの状態だ」と語った。
県は、待機ステーションの受け入れを拡大するため、8月1日以降、厚労省から派遣される応援看護師を配置する予定。1日最大30人が応援に入る想定で、県感染症医療確保課によると約50床まで増やせるという。(嘉陽拓也)
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