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選択=自分自身を選ぶ 坂口智美・株式会社CETM代表取締役<仕事の余白>


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 10代の頃、何をやっても満足する結果にならないことに悩んだ時期があった。始めは楽しいが最後には後悔という結果になっていたからである。私は楽な道は、楽しい道だと勘違いしていた。カーネル・サンダースの名言がある。「安易な道は効率的だし時間もかからない。困難な道は骨が折れるし時間もかかる。しかし、時計の針が進むにしたがって、容易だった道が困難になり、困難だった道が容易になるものだ」

 人生には楽な道と苦しい道の二つがある。楽な道に進みたいと思う人は多いはずだが、楽な道は後悔の道のりでもある。本当にそれで満足のいく人生を過ごせるのか判断すべきだ。苦しい道は、経験の多さで楽しい道のりに変わる。良いも悪いも経験することで気持ちに余裕が持て精神的にも強くなり、それが自信につながるからだ。

 どんな結果になるにせよ、苦しい道を選んだ方が自分で努力した分乗り越えられれば納得ができるし、そうでなくても「やれるだけのことはやった」という満足感が残る。何をすれば自分が満足できるのかを見極めていれば、必要なのは選択肢ではなく選ぶ能力、自分で選択することが大事って分かるわけだ。

 私は選択に迷ったら、自分の心(魂)がワクワクする方を選ぶようにしている。人は最期の幕を引く時に口にする言葉がある。「もっとチャレンジすればよかった」。人生は選択の連続だからこそ迷った時ほど自分に正直なり、後悔の少ない道へ挑戦すべきなのである。