琉球芸能初の人間国宝(琉球古典音楽)で琉球古典音楽安冨祖流絃聲会名誉会長の照喜名朝一さんが10日午後0時41分、病気のため、那覇市の自宅で死去した。90歳。葬儀の日程などは未定。
照喜名さんは1932年、知念村(現南城市)に生まれ、幼少の頃から三線に親しみ、25歳の時に古典音楽を安冨祖流師範・宮里春行氏に師事。86年に国指定重要無形文化財「組踊」(総合認定)保持者、99年に県指定無形文化財「沖縄伝統音楽安冨祖流」保持者に認定。2000年、故・島袋正雄さんと共に沖縄の芸能部門で初の重要無形文化財「琉球古典音楽」(各個認定)保持者=人間国宝=に認定された。
1994年から安冨祖流絃聲会会長を6年間務め、2018年に同会名誉会長となった。県内をはじめ、県外、海外に門下生を持ち、19年には音楽の殿堂として知られる米ニューヨーク市のカーネギーホールで公演会を開催した。
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