沖縄県、外出自粛要請を終了 経済と医療両立に移行 イベント対策と「医療非常事態宣言」は継続【動画付き】


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 沖縄県は15日の新型コロナウイルス感染症対策本部会議で、新規陽性者数が減少傾向にあることから、オミクロン株の派生型BA・5の対策強化地域指定に伴う「県対処方針」を16日で終了し、新たな対処方針「社会経済活動を継続しながら医療を守るための対策期間」に移行すると決定した。期間は17~30日。これに伴い、これまで求めていた「不要不急の外出自粛」は終了する。

 新たな対処方針は協力要請にとどまり、罰則などはない。ただ医療提供体制への影響を見るため、9月いっぱいは「医療非常事態宣言」を継続する。

 県内では初となるオミクロン株の変異株「BA・2・75」(通称・ケンタウロス)の陽性者が1人確認されたことも報告された。

 新たな対処方針ではアルコールを提供するイベントの開催をできるだけ延期するよう求めた。引き続き千人以上のイベント開催前に計画書を県に提出することも求める。

 玉城デニー知事は同日、県庁で会見を開き「今後の感染状況によっては会食の『4人以下2時間以内』などの取り組みについては見直しを含めて検討する。県民の皆さまには引き続き基本的な感染対策への協力をお願いしたい」と話した。

 一方、国が新型コロナウイルス感染が確認された人の「全数把握」の方法を簡略化する新たな仕組みを全国一律で実施する方針を示したことを受け、玉城知事は「国の方針に沿って対応する」と表明した。医療機関を受診しない陽性者の登録の受け付けや発生届の対象とならない陽性者の受け皿となる「健康フォローアップセンター」の設置に向け、検討を進めるとした。(梅田正覚)


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