物語の文章を「沖縄語」に翻訳! 学習サイト開発 しまくとぅば普及へ「楽しみながら利用して」 クレスト(嘉手納町)


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎
沖縄語学習サイトを開発したクレストの池原稔代表=16日、嘉手納町

 【嘉手納】しまくとぅば普及事業を展開するクレスト(嘉手納町、池原稔代表)はこのほど、インターネット上で手軽に楽しく沖縄語を学習してもらおうと、沖縄語学習サイト「しまくとぅば.okinawa」を開発した。同サイトは共通語(日本語)で記された沖縄の童話や、教科書などでも扱われている物語を紹介し、物語中の単語や文章を変換機能を使って沖縄語に翻訳しながらしまくとぅばを学ぶことができる。

▼「しまくとぅばを日常に」琉歌が流れる自販機を設置

 池原代表(72)は「しまくとぅば話者が年々減少し、言葉そのものが消滅に向かっていることに寂しさを感じる」と語る。さらに、沖縄文化の根底には「歴史を紡いできた人々が話した言葉がある」として、しまくとぅばの普及啓発に取り組んでいる。

 同サイトは加えて、チャットや掲示板の機能も取り入れた。利用者同士でコミュニケーションを図ることで、学習の促進や意欲向上につなげたい考えだ。学習コンテンツや翻訳例は利用者の意見を元に随時追加する。

 クレストは昨年9月18日、パソコン利用時に日本語を「沖縄語」に変換できる辞書を開発し、公開した。池原代表は学習サイトについて「教育者も学習者もしまくとぅばをゼロの状態から始めることを意識して作った。楽しみながら利用してほしい」と呼び掛けた。

 学習サイトは18日から公開する予定。初回の利用時にIDとパスワードを取得する必要がある。取得申請は(電話)098(957)1119。
 (名嘉一心)

【関連記事】

▼「ニーブイカーブイ」「ピリンパラン」…ウチナーグチの「重に語(かさにくとぅば)」収集600語

▼「沖縄語」漢字表記に変換します 無料ダウンロード

▼しまくとぅば「使う」28%、14ポイント減 2年連続で最低更新

▼「沖縄版桃太郎」琉球交響楽団が公演