【動画あり】マグロ1キロ2万円の最高値 沖縄・糸満の新市場で初競り


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新市場で行われた初競り。威勢の良い声で、次々とマグロなどが競り落とされた=11日午前5時15分ごろ 、糸満漁港(大城直也撮影)

 沖縄県糸満市の糸満漁港内に整備された新市場「イマイユ市場」で11日早朝、県漁業協同組合連合会(県漁連)などによる初競りが行われた。午前5時の鐘の音とともに競り人と仲買人の威勢のいい声が響き、一番競りの49.6キロのメバチマグロには1キロ当たり2万円の過去最高値が付いた。

 新市場は、県主体で糸満漁港内に整備された「高度衛生管理荷さばき施設」を利用して県水産公社が開設。県漁連と糸満漁協が共同で競り業務を担う。競り場を屋内に設けて人の出入りを制限し、靴の洗浄エリアや鮮度保持のための空調設備を導入するなど、衛生管理を強化している。

 県漁連の競りの過去最高値でメバチマグロを競り落とした三高水産(糸満市)の馬詰剛代表は「新市場の発展を願い、景気付けの気持ちを込めた」と語った。市西崎町で直営する「まぐろ屋みーかがん」で、12日午後0時半から解体ショーをする。

 初競りに先立つ式典で、県漁連の上原亀一会長は「漁業関係者のみならず、県民や観光客に広く認知され、親しみを持たれる市場にしていけるよう努める」とあいさつした。

 県漁連の競りは1980年から那覇市泊の「泊魚市場」で行われてきたが、施設の老朽化などを理由に移転計画が持ち上がり、2018年に糸満漁港への移転方針が決まった。泊魚市場では、那覇地区漁業協同組合の競りが引き続き実施される。

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