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実りの秋 武田寛枝・ロワジールホテル&スパタワー那覇総支配人<仕事の余白>


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 今年の10月でロワジールホテル&スパタワー那覇に来て2年となった。この間はコロナ禍で、お客様が激減し、緊急事態宣言が出るたびに多くの予約がキャンセルになるなど大変だった。雇用を守るための在籍型出向で、多くの企業にお世話になった。役に立てない自分が歯がゆく、悩ましい日々であった。

 さて、「ロワジールホテル那覇」は温泉が魅力なのだが、創業以来29年間で実は一度もリニューアルをしてこなかった。そこで、コロナ禍の時間を準備期間として捉え、全面リニューアルに踏み切った。昨年12月には工事も完成し、お客様が戻ってくるのを待つばかりだった。

 そして、今年のゴールデンウイークくらいから団体旅行が戻ってきて、ようやくお客様が増えてきた。10月に入り、「Go To トラベル」停止から1年10カ月、待ちに待った「おきなわ彩発見NEXT」が始まった。さらに台湾・香港便も復活し、日本への入国条件も大きく緩和された。いよいよ通常化に向けて動き出したと実感している。円安も追い風となりインバウンド復活の期待は大きい。

 コロナ禍でホテル業界が受けた打撃は甚大であった。しかし、私たちは立ち止まり、見直しと改善をする時間を得た。売り上げが下がったことにより、効率の良い人員配置や、無駄の削減についても徹底的に向き合った。その学びを糧として経営に活かし、これから来るお客様に今まで以上の満足を提供することを目指していきたい。