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「いつまでもあなたを愛してる」4歳で亡くなった天国の息子から…ヒップホップグループ「Soul Camp」が友人夫婦に贈った新曲


「いつまでもあなたを愛してる」4歳で亡くなった天国の息子から…ヒップホップグループ「Soul Camp」が友人夫婦に贈った新曲
この記事を書いた人 Avatar photo 藤村 謙吾

 沖縄県出身のヒップホップグループ「Soul Camp」(ソウルキャンプ)MCのHanzoさんが10月、幼いわが子を突然失った友人夫婦のために新曲「Sunflower」(サンフラワー)を発表した。曲のモデルになったのは、当時4歳の息子・祐輔(ゆうすけ)ちゃんを亡くした沖縄市の棚原直樹さん(44)、梨紗さん(45)夫妻。梨紗さんは「曲に背中を押され、前を向けるようになった。同じ思いをした方たちにも心の支えになったら」と話す。

 出産時の祐輔ちゃんの体重は2862グラム。生まれつき心臓に病気があったが、風邪もひかずに育ち、土日は公園でずっと遊んでいるような子どもだった。明るい祐輔ちゃんの周りは笑顔が絶えなかったという。2021年7月、亡くなった日も朝まで元気だったが、昼過ぎに急逝した。

 喪失感と共に日々が過ぎ1年がたとうとしていた今年5月、直樹さんが「天国の祐輔に自分たちのメッセージを送ろう」と、思い付いた。夫婦共通の知り合いで、祐輔ちゃんの保育園を探していて再会したHanzoさんのことが浮かび、すぐに曲作りを依頼した。

「Sunflower」のデジタルジャケット

 直樹さんの申し出を、Hanzoさんは快諾した。ただし2人からのメッセージではなく、祐輔ちゃんからのメッセージとして歌詞を書いた。音楽活動をしながら、保育園に勤務するHanzoさんは「子どもはみんなお父さん、お母さんの笑顔が大好き。天国の祐輔ちゃんも、両親にどこかで前に歩み出してほしいと願っているのではと思い歌詞を書いた」と話す。

 曲は祐輔ちゃんの一周忌に、棚原さん夫妻に贈られた。発売予定はなかったが、曲を多くの人に聞いてもらいたいとの夫妻の要望を受け、デジタルシングルとしてリリースした。デジタルジャケットには祐輔ちゃんが紙皿と絵の具で作ったひまわりの作品を用いた。

 「降りしきる雨の日も そのあとはちゃんと見てるから 虹の上のSunflower いつまでもあなたを愛してる」 (Sunflower)

 Hanzoさんは「(愛する人を突然失った棚原夫妻と)自身が重なると感じる人たちにとって、一筋の光になれたらいいと思う」と穏やかに話した。
 (藤村謙吾)