人体に有害とされる有機フッ素化合物(PFAS)の1種、PFOSを含む泡消火剤が2021年2月に航空自衛隊那覇基地から流出・飛散した問題を受けて、基地内に土地を所有する男性(68)=那覇市=が、沖縄防衛局に対して土壌調査を前提に所有地への立ち入りを申し入れた。本紙取材に対して防衛局は「現在、省内で検討中だ」と回答した。
男性は基地内2カ所に土地を所有しているが、20年から賃貸借契約を拒否している。立ち入りの申し入れは10月27日に防衛局を訪れて行った。調査のために所有地の現状を確認した後、業者と再度立ち入りし、土壌を採取することを計画している。費用は自己負担する。
土壌調査の理由を「先祖から受け継いできた土地だ。汚染されていない土地を子孫に受け継がせるのが私の責任だ」と説明した。
(安里周悟)
【関連記事】
▼国内48の自衛隊施設で基準値を超えるPFAS検出 防衛省が調査公表、検出を正式に認める
▼汚染水処分に数億円か 自衛隊施設PFAS 環境への影響調査必要
▼PFOS・PFOAが国指針値の2倍超 空自那覇基地の泡消火剤流出