那覇空港の滑走路でドローン飛行か、空港が一時閉鎖 着陸予定の3機が目的地変更、1機は嘉手納基地に着陸


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到着予定便の目的地変更などを知らせる案内板=4日、那覇空港

 4日午後9時半ごろ、沖縄県・那覇空港の滑走路東側でドローンのような物が飛行しているのを、空港管制が確認した。那覇空港事務所は航空機の離着陸を中止した。午後10時50分ごろに離着陸を再開したが、離陸1便と着陸6便に影響が出た。

 同事務所によると、同空港の東側で光を発する飛行体を確認したという。着陸を予定していた6機のうち3機は目的地を変更した。羽田空港を出発した全日本空輸(ANA)の479便、関西空港からの1739便は目的地を那覇空港から関西空港に変更。福岡を離陸したANA1217便は米軍嘉手納基地に変更し、着陸した。

 豊見城署は飛行体や操縦者などについて調べを進めている。

 関西国際空港から那覇空港行きの飛行機に乗っていた県内在住の30代男性は「こういう経験は初めてで驚いた。ただ、乗客も皆落ち着いていてパニックにはなっていなかった。無事、那覇空港に着いて良かった」とほっとした様子で語った。男性によると、飛行機が着陸のため降下している時、機体の下に光る物体が飛んでいるのを目撃したという。その後、機長から「未確認のドローンが確認されたので、那覇空港が閉鎖され着陸できない」とのアナウンスが流れ、20分程度、那覇空港上空を旋回した。その後「これから5分後に那覇空港に着陸する」とアナウンスが流れ、那覇空港に着陸した。同機には修学旅行生も搭乗していたという。

 また、福岡発那覇行きのANA便に乗り合わせた男性によると、那覇空港東側でドローンが発見されたとしてしばらく付近上空を旋回したものの、着陸が見通せず米軍嘉手納基地に着陸したという。上空を旋回している間には、機長による「燃料が持たない」との説明があった。嘉手納基地に着陸後は待機させられ、「電子機器は使える」「窓を閉めるように」などと伝えるアナウンスが流れたという。男性は「突然だったが、機内は比較的落ち着いている状況だ。軍用機が那覇空港に着陸することはあるが、民間機が軍事基地に止まることはあまりないんじゃないか」と話した。

 

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