「沖縄を要塞化してはならない」辺野古土砂投入開始から4年 市民らが座り込み抗議


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「沖縄を返せ」などを歌い新基地建設に抗議する市民ら=13日午前11時49分、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前

 【辺野古問題取材班】沖縄県名護市辺野古の新基地建設で沖縄防衛局は13日、造成工事を続けた。埋め立て区域への土砂投入が始まって14日で4年。米軍キャンプ・シュワブゲート前では市民が「民意は基地反対だ」と声を上げた。台湾有事などを想定した政府による南西諸島の軍備強化を念頭に「沖縄全体を要塞(ようさい)化してはならない」と警戒を強めた。

 13日は埋め立て区域への土砂投入や採石の搬入が確認された。ゲート前では県内外の市民約40人が座り込んだ。隣接する国道329号を通過したダンプの運転手が「頑張ってよ」と市民に声援を送る様子も見られた。

 座り込みに参加した女性(67)=名護市=は「気づかってくれる県民は少なくない。抗議に参加できずとも思いは同じだ」とほほ笑み、「沖縄を要塞化させぬよう座り込みを続ける」と力を込めた。

 オール沖縄会議現地闘争部長の山城博治さんは工事の進捗(しんちょく)について「埋め立ては全体のわずか1割。運動の成果だ」と強調。「政府は米国の言いなりに軍備増強せず、中国や台湾とパイプを築き対話で平和をつくってほしい。ここから声を上げ、軍備増強に不安を抱く島々の人と『戦争をさせない』という意思を共有する」と語った。

(岩切美穂)