日本トランスオーシャン航空(JTA)運航点検整備部の座間味愛樹(あき)さん(26)が、ボーイング737型機の一等航空整備士の資格を取得した。同社の沖縄県出身女性では初。座間味さんは「安全を支える一員であることを第一に、子どもたちから憧れられるような整備士になりたい」と語った。
一等航空整備士は難関と言われる国家資格で、航空機整備後の安全性を確認することができる。飛行前点検の最終確認ができる確認主任者には、一等航空整備士の資格を持っていることが条件で、座間味さんは今後実務経験を積み、順調にいけば1~2年後に飛行前点検の最終確認ができる。
客室乗務員(CA)やパイロットなど空に関わる仕事に漠然と憧れていた座間味さんが整備士を志したのは、沖縄工業高等専門学校在学中。高まる整備需要に対応するため同校が設置した「航空技術者プログラム」を受講し、航空整備士に必要な基礎知識を学んだことで「空」への憧れが具体的な目標に変わった。卒業後、JTAに入社し、航空機の電気・電子機器の整備をしてきた。「ボルト締めのような単純な作業1つでも安全に影響する。それを常に意識している」
JTAの航空整備士約190人のうち、女性は座間味さんを含め2人でいずれも一等航空整備士の資格を持っている。日本航空(JAL)グループ全体では整備士約3300人のうち女性は約200人。女性整備士の約3割の60人が資格取得者となっている。座間味さんは「特に女性であることを意識していないが、女性だからできることがあれば、率先してやりたい」と意気込んだ。
(玉城江梨子)