部活高2自死、遺族が県の提訴に踏み切った経緯 第三者再調査委員会は現在も調査中


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 コザ高2年だった男子生徒の自死を巡っては、亡くなった直後に県教育委員会が調査チームを発足させて要因などを探った。ただ、調査期間の短さや内容に遺族らが納得せず、再調査を求めた。要望を受け、県が第三者再調査委員会を設置。現在も調査を続けている。

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 2021年1月30日に生徒が亡くなり、県教育委員会は同年2月中旬、弁護士と公認心理師でつくる第三者調査チームを発足。チームは自死について同年3月5日、「要因は顧問との関係を中心としたストレスの可能性が高い」との報告書を提出した。一方、調査委員からも調査期間が不十分との意見もあった。

 県は22年1月、弁護士や有識者らでつくる第三者再調査委員会を知事部局内に立ち上げた。同委員会は23年1月までに13回の会合を開き、元顧問の同僚だった教職員にアンケートをするなどしている。

 遺族の代理人弁護士によると、同委員会の調査結果を待つ選択肢もあったが、損害賠償請求の提起には時効もあることから、今回の提訴に至ったという。


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