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沖縄の子どもたちをはっぴぃに 村田紳・沖縄明治乳業社長 <仕事の余白>


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 弊社は児童福祉施設の子どもたちにも「明治ファミリー劇場」を楽しんでもらいたいと、1990年から社会福祉協議会を通して招待券を寄贈している。

 しかし、ある記者の方から「施設の子たちは、ある意味セーフティーネットで守られています。ところが、親がいても毎日の食事がまともに取れない子どもたちがいる事実を知っていますか」と質問された。もちろん私もそれには心を痛めていた。質問を持ち帰った私は、弊社が2017年に販売を開始したLINEスタンプの売り上げを「りゅうちゃん子どもの希望募金」「沖縄こども未来プロジェクト」へ寄付することにした。沖縄の子どもたちを幸せにすることが、県民への恩返しのひとつだと考えたからである。

 しかし、なかなかスタンプの売り上げが伸びず、市町村の首長さんにPRをお願いすることにした。最初に訪れた浦添市で、市長から「テレフォンショッキングのように私が宜野湾市長に電話をして次に繋(つな)ぎましょう」とお知恵をいただき、2019年から県内市町村へのお願いキャラバンを始めた。コロナ禍で離島の訪問は難しい状況ではあるが、継続しないと意味がない。沖縄本島内の市町村は3巡目の訪問をスタートさせ、PR活動を続けている。

 訪問を通して、市町村の広報誌への掲載や、市町村のキャラクターとコラボをしたスタンプを発売することができた。県外へ出た若者はそのスタンプで故郷との繋がりを感じていると聞き、うれしく思っている。