「辺野古に新基地はいらない」 反対の市民らが土砂搬出に集中抗議「塩川デイ」を実施 名護市安和と本部町塩川


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土砂などを積んだ大型車両の前を横断しプラカードなどを掲げ抗議する人々と移動を促そうとする機動隊員ら=21日午前10時36分、名護市安和

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設に反対する市民らは21日、埋め立て工事に用いる土砂が海上ルートで搬出されている市安和の桟橋前で、抗議行動に取り組んだ。土砂は、本部町の本部港塩川地区と安和から海上ルートで搬出されている。市民らは抗議行動に「塩川デイ」と名付け、22日まで集中的に実施する。

土砂などを積んだ大型車両の前を横断しプラカードなどを掲げ抗議する人々=21日午前10時41分、名護市安和

 21日午前、県内各地から集まった50人が参加した。「基地はいらない」などと書かれたプラカードなどを持ち、基地建設のための土砂などを積んだ大型車の前で抗議した。本部町島ぐるみ会議などが参加を呼びかけた。

 この日は塩川での搬出作業がなく、市民らは安和に集まった。搬出を監視する島ぐるみ会議によると、通常は午前中だけで大型車両300台分以上の土砂が運びこまれるが、21日午前は200台ほどだったという。

 現場を警戒する警察が規制の柵を設置し、両者間で一時騒然とした。うるま市から参加した池原盛助さん(84)は「なぜ市民の抗議行動を制限するのか」と批判した。

 同会議の仲宗根須磨子共同代表は「多くの人が集まり、県民は基地建設阻止を諦めていないと示せた。国の圧力に屈しないと定期的にアピールしたい」と力を込めた。

 塩川デイは昨年11月にも実施した。島ぐるみ会議によると、県土木事務所から17日付で「県は港湾内の安全確保に努めている。作業中における危険な行為は行わないようにお願いする」との要望が文書であったという。仲宗根代表は「こちらも安全に配慮した上で実施している」と語った。(長嶺晃太朗)