米軍がパラシュート降下訓練 うるま・津堅島訓練場水域 5回に分け兵士20人降下 沖縄県は反対、市は賛否明確にせず


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津堅島訓練場水域で実施された米軍パラシュート降下訓練=22日、うるま市

 【うるま】沖縄県うるま市の津堅島訓練場水域で22日、米軍がパラシュート降下訓練を実施した。2時間弱の間に5回に分けて兵士20人、物資3個がパラシュートで海面に落下した。

 1回目は午後10時25分ごろ、MC130特殊作戦機から兵士7人が降下した。その約15分後に物資2個を投下。2回目は午後11時10分ごろから、同0時15分ごろまでに兵士11人が降りた。

 3回目以降は1、2回目よりも高い高度から降下を開始した。パラシュートは風にあおられ、着水するまで移動を続けた。沖縄気象台によると22日、うるま市の宮城島で最大瞬間風速は13.8メートル(午後1時40分)だった。

 同訓練を巡っては、県や地元の漁業協同組合が安全上の理由から反対している。一方、市は賛否を明確にしてない。市議会では昨年12月、訓練のたびに可決してきた抗議決議と意見書を初めて否決。基地対策特別委員会で調査を求める声があがっており、この日初めて委員会として目視で市議らが訓練を確認した。

(古川峻)

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