沖縄県の照屋義実副知事は30日、東京都の中国大使館で今月21日に着任した呉江浩駐日大使と面談した。昨年11月に催された県と中国・福建省の友好県省締結25周年を記念した式典で双方の交流推進を確認したことを捉え、今後、玉城デニー知事が中国に訪問する際に中国側の要人との面談について協力を求めた。県幹部が中国大使館を訪問するのは初めて。駐日中国大使との面談は県独自の地域外交の一環。
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呉大使は「地域の平和や安定を目指すことは全く賛同している」とした上で、「最近の地域の安定に対して不安視する見方は、中国としても懸念しており、対立ではなく平和的な解決がなされるべきと考えている」などと話した。
面談は非公開だった。県によると、呉大使は「沖縄と中国との経済、文化、人材などの交流を盛んに進めることはとても良いこと」として、相互の友好感情、協力関係を深めていくとした。
県によると、玉城知事の訪中日程は具体的に決まっていない。
照屋副知事は沖縄と福建省の歴史的な友好関係に基づく留学生の相互派遣やエイサーによる交流などの取り組みを紹介したほか、4月から県が「地域外交室」を立ち上げることを説明した。
(梅田正覚)
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