那覇空港の乗り継ぎ便、利用増へ デルタと大韓航空、仁川公社が覚書


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MOU(覚書)を交わしたデルタ航空、大韓航空、仁川国際空港公社の関係者ら=24日午後、宜野湾市内のムーンオーシャン宜野湾ホテル&レジデンス

 新型コロナウイルスの影響緩和で国際線の運航が再開される中、沖縄県内客の需要取り込みの動きが活発化している。沖縄に支店を持つ米デルタ航空と大韓航空は24日、韓国の仁川国際空港公社を含めた3社で覚書(MOU)を締結した。那覇を発着する乗り継ぎ便の利用拡大へ向け取り組みを強化していくことを確認した。

 デルタと大韓航空は2018年から共同事業を展開し、アジアと米国を結ぶ路線を運営してきた。コロナ禍で運休していた大韓航空の那覇―仁川路線は、23年1月から1日1便が運航を再開。以前と異なり那覇を午前に出発するようになり、米国やアジアなどの都市へその日で乗り継ぎできる利便性も増した。

 24日には宜野湾市内で県内の旅行代理店の担当者らを集めたセミナーが開催された。大韓航空沖縄支店の山口泰弘支店長は「仁川国際空港の特筆すべき点は、最短の乗り継ぎ時間が45分だということだ」と説明。米本国に帰る米軍関係者の利用も多いことから、運航しているエアバスのA220型機ではニーズが高いペット輸送にも対応している点を強調した。

 仁川国際空港公社によると、コロナ禍前の19年、那覇からの乗り継ぎで利用されるのが最も多かったのは台北で、香港、上海、成田、羽田と続き、仁川は6番手だった。

 同社エアラインマーケティングチームの林丞倫(イム・スンユン)シニアマネジャーは「コロナが5月8日から5類に移行し、海外旅行もますます増える。仁川を利用してもらえるよう取り組んでいく」と話した。
(當山幸都)