「常識にとらわれない商品を」 泡盛ブランドがアジア最大級の品評会で入賞


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受賞した泡盛をPRする伊是名酒造所の仲田詢弥さん(左)、池原酒造の池原優社長(中央)、南島酒販システム統括部の古謝雄基さん=18日、県庁記者クラブ

 アジア最大級の品評会「東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)2023」の焼酎部門に南島酒販(西原町・大岩健太郎社長)が展開する泡盛ブランド「shimmer(シマー)」5商品が出品され、全商品が入賞した。18日、酒造所と連携し新商品開発プロジェクトを担当した南島酒販システム統括部の古謝雄基さんらが会見し、報告した。古謝さんは「常識にとらわれない個性的な商品を生み出して泡盛業界を盛り上げたい」と意欲を見せた。

 「#1常盤汲水歩合130%仕込」、「#4白百合イヌイ101ハイパー酵母仕込」、「#5白百合ウイスキー酵母PinnacleG仕込」の3商品が金賞、「#3白百合黒麹菌サイトイ株仕込」が銀賞、「#2白百合黒麹菌アワモリ株仕込」が銅賞をそれぞれ受賞した。

 4商品の製造を手掛けた池原酒造の池原優社長は「小規模な酒造所では、日々の業務をこなすのに精いっぱいで新たなアイデアを試す余裕がない。商品を全て買い取ってくれるという条件により、在庫を抱えるリスクなくチャレンジできた」と話す。金賞を受賞した「#3白百合黒麹菌アワモリ株仕込」は、泡盛としては初の試みとなるウイスキー酵母を使用。ウイスキーならではの甘みと芳醇(ほうじゅん)な香りが評価された。

 伊是名酒造所の「#1常盤」は4月の「サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション(SFWSC)2023」に続いて2度目の受賞。開発担当の仲田詢弥さんは「県外、海外で高く評価されたことで自信がついた。経験を今後の泡盛製造に生かしたい」と喜んだ。

 商品は南島酒販のECサイトや県内酒販店などで数量限定で販売されている。
  (普天間伊織)