【南風原】南風原町内のコンビニ内で脳卒中で意識を失った55歳の女性への救急救命に貢献したとして、東部消防組合消防本部(仲村等消防長)は8日、南風原町与那覇の同消防本部で、津嘉山自動車学校の教官、藤田洋さん(51)と、同校副校長の與儀喜史さん(58)を功労表彰した。女性は迅速な救命処置により早期回復し、会話もできるようになっている。
女性は、同自動車学校の生徒。藤田さんの指導で運転練習中に気分不良となり、コンビニ店舗のトイレに駆け込んだ。5分程度待っていても出てこないことから、藤田さんが呼びかけたところ返事がなかった。藤田さんは店員に119番通報とトイレ扉の解除を依頼。トイレ内で意識を失い呼吸苦の状態だった女性に胸部圧迫を行い、到着した救急隊に引き継いだ。偶然居合わせた與儀さんは、女性が同校生徒だと分かると、名前や住所、生年月日などの情報を確認し、救急隊に伝えることで迅速な処置に貢献した。
代表で表彰式に出席した藤田さんは「応急救護のクラスを教えているので知識は持っていたが、実践は初めてだった。今後も、多くの受講生に救急救命や命の大切さを伝えたい」と話した。
(岩崎みどり)
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