新1年生の保護者を対象にしたアンケートの自由記述では、価格の高さや重量を課題に挙げる声が多かったほか、「(ランドセルの早期購入を促す)『ラン活』に違和感を抱く」といった意見もあった。
南城市の保護者は5万円以上のランドセルが一般化する中、低価格の型落ち商品の購入は「子どもにかわいそう」とためらった。「祖父母からの援助もなく、子ども3人分はきつかった」と吐露した。
昨今は数千円から1万円程度のナイロン製の通学用リュックも販売されている。第3子に初めて通学用リュックを購入した別の南城市の保護者は「出費を抑えられ、差額分で他の物を購入できた」と喜んだ。
一方、那覇市の保護者は通学用リュックの購入を検討したものの「周りにいないからもっと普及してからの方がいいのでは」との周囲の声を受け、断念した。「無難な方を選び、わが家は結局、リュック購入の決断をしきれなかった」と悔しさをにじませた。
「『かばんは自由です』と明確に発言がなかった。やはり(ランドセル)購入は義務だと思う人が大半ではないか」。学校説明会を振り返った沖縄市の保護者は「学校側がランドセル以外の選択肢を示す必要がある」と指摘した。
別の那覇市の保護者は「子ども自身に『小学生=ランドセル』という憧れがある。楽しみを奪ってしまうようで悲しいので、この文化が続いてほしい」とつづった。
(梅田正覚)
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