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真のゆいまーる 村野一・オリオンビール代表取締役社長 <仕事の余白>


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 2016年にオリオンビール奨学財団を設立しました。

 これまで教育支援で約9万人の児童、奨学金で52人の学生、シングルマザー支援で日本民間公益活動連携機構のご支援もいただき、52人のお母さまの支援を行いました。一方、18年の沖縄県の母子家庭は2万8660世帯、年間総収入223万円、困窮家庭は増加傾向です。一企業としてやれることに限界を感じています。

 81カ国訪問した経験上、沖縄は決して貧しい場所とは思えません。今後も成長が期待でき、大変な人手不足でもあります。

 オリオンビールとしては、シングルマザー問題に徹底的に向き合うと同時に、支援のやり方についても工夫したいと考えています。女性や子どもに優しい笑顔があふれる沖縄にしたいですね。

 オリオングループには、酒類事業とホテル事業があります。シングルマザーが働きやすい環境を整え、楽しみながら、成長を実感できる雇用機会を増やしていきます。

 そして父親も子どもへの責任を果たす。そのための支援や教育も重要ですね。官民一体でグランドデザインを作り、各自が得意な分野を通じて、課題解決に貢献することで、道は拓(ひら)けると信じます。

 このグランドデザインの下、各自やるべきことをやる。それが真の「ゆいまーる」だと思います。

 マザーテレサは、日本人である私に言いました。「あなたたちはもう自分でできるでしょう」「まずは、行動することね」