【ワシントン=問山栄恵本紙特派員】訪米中の沖縄「建白書」を実現し未来を拓(ひら)く島ぐるみ会議の呉屋守将共同代表(金秀グループ会長)らは20日、ワシントンにある米国最大の労働組合「米労働総同盟産別会議(AFL-CIO)」を訪ね、米軍普天間飛行場の県外・国外移設に向けた協力を求めた。AFL-CIOのキャッシー・ファインゴールド国際部長は「平和への闘いを広めていきたい」と述べ、協力を表明した。
普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設計画への反対を訴えるため、15日に米国入りした島ぐるみ会議の訪米団は20日、要請行動の日程を全て終えた。
AFL-CIOは56の加盟組合、約1250万人の組合員を擁する米国最大の労組で、オバマ米大統領の支持母体。
会談で呉屋共同代表は、日米両政府が県民の民意に反して辺野古移設を強行していると指摘した上で「沖縄は平和、民主主義の危機にひんしている」と述べ、協力を呼び掛けた。
連合沖縄の大城紀夫会長は「労働組合、経済界、市民団体、議員が辺野古移設反対で行動している。ぜひAFL-CIOと一緒に闘っていきたい」と訴えた。
ファインゴールド氏は「私たちは基地関連と反核運動に重点を置いてる」と説明。2~3千人の組合員で構成するAFL-CIO傘下のアジア太平洋系アメリカ人労働者連合(APALA)が15日に新基地建設に反対し、沖縄県民と連帯する決議をしたことを踏まえ「連帯することが大事だということが分かった。APALAと共有して、闘いを広めていきたい」と述べた。
訪米団はAFL-CIO幹部との会談のほか、ホワイトハウス前での抗議集会や連邦議員スタッフと面談した。
訪米日程終了後、ワシントンで記者会見した呉屋共同代表は「沖縄への理解が進展していない」と総括した上で、連邦議員への理解促進をはじめ米国での活動を強化していく意向を示した。
英文へ→Largest US federation of trade unions pledges support in struggle against new US base