不吉? 珍しくはない? 不気味な白仮面の”人面虫”、その正体は…


社会
この記事を書いた人 琉球新報社
窓ガラス越しに撮影者を見つめているようなアカアシハラナガツチバチ(6月17日、今帰仁村天底で撮影)

 【今帰仁】白い頭に人間のような目鼻が付いているような虫―。名護市に住む30代の女性が今帰仁村天底で6月、車のガラスに張り付く不気味な「人面虫」を車内から撮影した。研究者によると、模様や毛の特徴などからハラナガツチバチの一種とみられる。女性の写真を見た親族男性は「何か不吉なことがあるのではと思った」と当時の不安を語った。

 害虫防除や有用昆虫に詳しい九州大学農学研究院の上野高敏准教授によると、ツチバチは土に潜り、人に危害を加えることはほとんどない。農業害虫を防除するために導入されたこともあり、珍しいハチではないという。写真の個体はアカアシハラナガツチバチの可能性が高いと推測し「顔に土が付いたか、角度と光の具合で絶妙なショットが誕生したのではないか」と分析した。

 親族男性は「ずっとこちらを威嚇しているようだった」と、撮影時に女性が感じた恐怖を代弁する。虫が飛び去った後も、女性はしばらく車から出られなかったという。虫の正体が分かりほっとしつつ「地域の人からも情報があれば知りたい」と情報提供を求めた。
 (武井悠)

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