洗濯ネットの中に天然記念物オカヤドカリ130匹 容疑で外国籍の男逮捕 「外国人に買ってもらうつもりだった」 那覇署


洗濯ネットの中に天然記念物オカヤドカリ130匹 容疑で外国籍の男逮捕 「外国人に買ってもらうつもりだった」 那覇署 捕獲され洗濯ネットに入った国指定天然記念物のオカヤドカリ=12日、渡嘉敷村(那覇署提供)
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 那覇署は12日、渡嘉敷島の海岸で正当な理由なく国指定天然記念物のオカヤドカリを所持したとして、文化財保護法違反(現状変更等の制限等)容疑で自称インドネシア国籍で自営業の男(21)を逮捕した。「法律で禁止されているとは知らなかった」と容疑を一部否認している。

 那覇署によると、渡嘉敷島に居合わせた観光客がオカヤドカリを複数匹所持していた容疑者と会話した後、天然記念物だと知り警察に通報した。同容疑者は観光で島を訪れていて、キャリーケースの中の洗濯ネット内にオカヤドカリ約130匹を所持していた。署の調べに「外国人に買ってもらうつもりだった」と販売目的だったと話しているという。

 逮捕容疑は12日午前10時ごろ、渡嘉敷村のキャンプ場でオカヤドカリ1匹を所持していた疑い。ほかのオカヤドカリは村役場で保護され、鑑定に回される。

 オカヤドカリを巡っては今年6月、県内のビーチでオカヤドカリ計約682匹を捕獲し移動させたとして、文化財保護法違反容疑で中国籍の30代夫婦2人が逮捕された。夫婦は警察の調べに「食べるために取った」と話していたという。那覇簡裁は7月、それぞれに罰金20万円の略式命令を出した。関係者によると、1匹千円程度で取引されている例もあるという。