那覇署は15日、正当な理由なく国指定天然記念物のオカヤドカリ682匹を所持したとして、文化財保護法違反(現状変更等の制限等)容疑で、共に中国籍の自称自営業の男(39)と自称会社員の女(36)の夫婦を逮捕した。「法律に違反することとは分からなかった」と容疑を否認しているという。
統計のある2004年以降、オカヤドカリに関する文化財保護法違反での摘発は県内で初めて。
那覇署によると、14日に目撃者から那覇市前島の地下駐車場で「不審な男女がいる」との通報を受けて発覚。両容疑者がおがくずなどが入った複数の飼育容器をレンタカーに積み込んでおり、駆け付けた警察官に「食べるために取った」と話していたという。
県文化財課によると、オカヤドカリは県内全域に生息しており、海岸沿いでよく見られる。那覇署によると、両容疑者は「沖縄のビーチで取った」と供述しているという。
那覇署によると、両容疑者は観光目的で来県したとしており、数日内に出国予定だったとみられるという。同署がオカヤドカリを大量に採取した目的を含め、捜査を進めている。
逮捕容疑は14日午後2時35分ごろ、共謀の上、法定の除外理由がないにもかかわらず、文化庁長官の許可を受けずに天然記念物のオカヤドカリを所持し、天然記念物の現状を変更した疑い。
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