バレーボールの第76回全日本高校選手権大会(春の高校バレー)は5日、東京体育館で開幕し、男女2回戦が行われた。男子西原は郡山北工(福島)と戦い、2―0のストレートで勝利をつかんだ。県勢男子は2020年大会の同校以来、4年ぶりの16強入りを果たした。2年生エース大松悠樹はスパイクやフェイントが要所で決まるなど、チームをけん引した。3回戦は6日午後1時10分から、浜松修学舎(静岡)と8強入りを懸けて争う。この試合に勝てば、同日午後3時半の準々決勝へと進む。女子西原は前回大会準優勝の強豪、誠英(山口)と対戦したが0―2でストレート負けを喫し、3回戦進出とはならなかった。
きょう3回戦、目標のベスト8超えへ闘志
男子西原は2年生エースの大松悠樹が力強いスパイクにフェイントやプッシュを交える多彩な攻撃で活躍し、2回戦突破の立役者となった。
強気のプレーがチームを救った。第1セット、先にセットポイントを握りながらもひっくり返されて25―26の場面。大松は至って冷静だった。上がったトスは「自分が決める」と、強烈なバックアタックをたたき込んで同点とした。試合の流れを取り戻すプレーとなり、チームは粘る相手からミスも引き出し、最後は29―27で接戦を制した。
大松は第2セットも躍動し、相手ブロックの動きを見てプッシュで柔らかく落とすクレバーさも見せた。県予選後、「ワンタッチを狙ったり、フェイントを使ったりする練習をしてきた」と攻撃の種類を増やしたという。
2年生エースの奮闘に他の選手も触発され、序盤なかなか思うようなプレーができなかった3年生エースの田崎憲斗もスパイクが決まり出した。西原は最後まで攻めの姿勢を崩さず、自分たちのバレーを貫いて16強入りを果たした。
6日は3回戦と準々決勝がある。あと1勝すれば目標の8強入りとなる。大松は「これまでと同じように攻め続けるしかない。気持ちを出して勝ちにいく」と8強を超えていくつもりだ。
(砂川博範)