【速報・動画あり】大浦湾側、埋め立て着手 石材を投下 辺野古新基地建設


【速報・動画あり】大浦湾側、埋め立て着手 石材を投下 辺野古新基地建設 大浦湾側の埋め立て区域で停船した採石を積んだ船=9時50分ごろ、名護市
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【辺野古問題取材班】普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古新基地建設を巡り、沖縄防衛局は10日午後0時16分、軟弱地盤がある大浦湾側の埋め立てに着手した。重機が登載された台船が、海上の資材置き場(ヤード)設置予定地で、石材を海へと投下する様子が確認された。斉藤鉄夫国交相が2023年12月28日に、玉城デニー知事に代わって沖縄防衛局の埋め立て変更申請の承認を代執行したことを根拠とする工事が始まった。


 防衛局は当初12日に工事を始める構えだったが、予定より前倒しした形だ。
 10日午前、本部港塩川地区から石材を積み込んだとみられる台船がタグボートに押されながら、大浦湾側の工事予定海域へと進入。アンカーをおろし、汚濁を防止するためとみられる枠が船の側面に設置された。午後0時13分に重機が動き出すと、一気に石材を海へと投下した。

 県が13年12月に埋め立て申請を承認した際に付けた「留意事項」は、防衛局に対して工事の実施設計について県と事前に協議するよう定めている。県は留意事項に基づく事前協議に向けて調整を進め、協議が終わるまでは着工しないよう求める方針だが、協議を終えていない段階での埋め立て工事の開始となった。木原稔防衛相は9日の閣議後会見で、「引き続き適切に対応していく」と繰り返し、県との協議が終わる前に着工する可能性を否定しなかった。

海上ヤード設置予定場所に停泊する台船。投下される石材が搭載されている=10日午前11時40分ごろ、名護市


 沖縄気象台は本島地方に強風、波浪注意報を発表した。10日夜から11日午前中はしける見込み。